肉とビールとパンケーキ by @sotarok

少し大人になった「肉とご飯と甘いもの」

ATND で募集したイベントのキャンセル率/無断欠席率の高さについて

このところいろいろなコミュニティ(技術系だけでなくかなり多種多様 ... いやまあ,インターネット周辺のものですが,当然.)が,ATNDを使ってイベントの参加者登録を受け付けるようになってきた.

ATNDは,OpenIDを使ってイベント作成も参加登録もサクっとできるし,開催者としてはわざわざ受付フォームを作ったりしなくて良いので,大変ありがたいシステムだ.だけど,その「サクっと」の簡単さ故,表題の「キャンセル率」「無断欠席率」が異常に高いように感じる.(というか,ATNDでイベント開催した人たちと話をするとだいたいこの辺の問題点があがる)

例えば,昨日の Boost.勉強会 : ATND では,開催される時間から過去24時間にキャンセルした人が急激に増えたし(そして合計32人),当日会場の席もかなり余裕のある状態だったので80人きていたようには思えなかった(ちゃんと数えてなくてすいません.).11月末に行われた Shibuya.pm では,335人の参加登録者のうちキャンセル者が 55 人だった.*1

システム側の問題

ATND には致命的な問題があって,それは,開催者から参加者への連絡手段がないこと.

  • 会場や時間が変更された
  • 「もうすぐ当日ですよー」などのアナウンス
  • 補欠登録されてたあなた,キャンセルがたくさんでて参加できるようになったよ

など,開催者から参加者にお知らせしたいことはかなりある.

もちろん,参加者が自分の参加するイベントをちゃんと把握して定期的にイベントページをチェックしてくれれば問題なく連絡も行き渡るのだろうけど,忙しいみなさんのこと,参加登録者がみんなそうしてくれている保証はない.現状は開催者が Twitter やブログなどでアナウンスしてなるべく人目につくようにがんばるしかない,という状況.

OpenIDを使ってログインさせるメリットしてユーザの個人情報をシステムに保持しなくて良いという面もひとつあるので,「メールアドレスを保持したくない」というポリシーもあるだろうし,このあたりは難しいとは思うが,それでもなにかしら連絡手段が欲しいなあと思う人はかなりいるようだ(ATNDでイベントの開催をした人からはほとんどこの不満を聞く).

ユーザ側の問題

ATND はその簡単さから,「ちょっと興味のあるイベント」を見たときに以下のような思考が働きやすいように感じる

  • 参加したいなあ,でも仕事とか別のイベントとかあって参加できるかわからないなあ
  • でも人数埋まりそうだな(埋まり始めているなあ)
  • じゃあとりあえず登録しておこう

この「とりあえず」が結構問題で,その後わすれたり,他の予定をかぶせてしまったり,仕事が入ったりしてこれなくなる人がかなりいる.いや,仕事や体調不良,他のイベントと被ったなどでキャンセルする人は「まだ」マシだと思うが,わすれたまま・あるいは他に予定が入って参加できなくなったのにキャンセル処理をしないまま開催日を過ぎていて「キャンセルすらしない」人もそれなりにいる.

おかげで相当数のキャンセル・無断欠席が出るわけだけど,「会場大きいのに席が空いている」状態だけでなく,キャンセル待ちにしていて本当に参加したかったのに諦めた人に申し訳ないし,懇親会などの手配済みだと主催者に実費が発生する場合もある.

これらの問題は

もちろんユーザ側の問題は,ATNDに特化した問題ではないが(いやむしろユーザの問題.しっかりしろ,という話.),少なくとも,ユーザ側の「わすれた」とか「キャンセルしない」などの問題は,ユーザに「もうすぐ開催!」と連絡を回すことにより,ある程度回避できる問題でもあるので,多くのコミュニティが利用するようになったATNDに発生している問題であることは確か.

システム側は,そういうシステムを提供しているだけだし,それはどうしようもないことのような気もするし,「なにか対応しやすい仕組みを取り入れてくれたら取り入れてくれたあらありがたい」レベルの話で,改善を強要するようなものではない.
多分一番の問題点は,参加者の意識の低さ,責任をもって行動すべき社会人としての意識の低さにあるような気がする.
体調不良などは仕方ないと思う,それは自分ではコントロールできないことだし,むしろお大事にしてください.

結論として

何が言いたいかというと

イベント参加者は,

  • しっかり参加できるかできないか予定を確認してから参加しよう
  • 参加登録したイベントは手帳・Googleカレンダーなど,ちゃんと予定表に登録して忘れないよう・他のイベントとかぶらないようにしよう
  • 参加しているイベントの情報(主催者のTwitter/ブログなど)は積極的に集めにいこう
    • 開催者は,イベントページに「どこでこのイベントに関する情報を集められるのか」を記載しておく (Twitter のアカウント/ハッシュタグ,ブログのURLなど)
  • やむをえずキャンセルするなら必ずキャンセル処理をしよう

社会人として,責任をもって行動しよう.


というわけで,なんとなく「もう少しいろいろ使い易いイベント管理システムを App Engine で作ればいいんだな」と id:moriyoshi が言っていたので,wktkしています.(ぉw

追記

ATNDの当日の出欠をチェックするサイトがあった.


さらに追記:

「開催者から参加者への連絡手段がない」それTwitViteでできるらしいよ!

http://b.hatena.ne.jp/ryuzi_kambe/20091213#bookmark-17908986

ということなので,早速試してみた.(http://twtvite.com/10ree5)

かなり惜しいところまできている感じがした.が,ちょっと使えない感じだった.連絡手段は,まあTwitterアカウントとひもづいているので,あるっちゃあるけど,任意情報のpush配信はできないみたい(オートリマインダがあるらしい).それと,Twitterアカウント以外での参加登録(名前+email)ができるが,管理者からも,emailは閲覧できなかった(そして参加者一覧が微妙なことに).おそらくオートリマインダのメールの送り先として利用されるのみ?add to your calendar とかはいいよね!*2 Maybe の人の扱いはかなり気になる.日本人だとMaybeばっかり出てきそうだ ... w その辺は運用でカバーなのかなあ?
というわけで,これを改善したやつだれか(r

*1:このときは僕も体調を崩してしまい,前日以前にキャンセルにしました.ご迷惑おかけしてすみません.

*2:どうでもいいけど,Google 翻訳の,「さえずる!」が非常にすばらしいとおもいます